sangak’s diary

『ひるおび』を見て思うこと

「番付が下がるのは降格ではない」

 


 連日報道されている日馬富士暴行事件に関し、休場期間の事情から貴ノ岩氏の番付降格が予想されています。

 

 それに対し同番組内にて、元裁判官・国際弁護士の八代英輝さんが「貴ノ岩さんは暴行の被害者。それなのに降格されるのはいかがなものか」と発言されたところ、元相撲キャスター・銅谷志朗氏は「番付が下がるのは、降格ではありません」とコメント。

 相撲素人の自分にはいまひとつ理解が及ばなかったのですが、銅谷氏がおっしゃりたいのは、「降格という言葉には罰則的な意味合いを持つ、『番付が下がる』ことはあくまで規定のルールであり罰則ではない」ということでしょうか。

 一方、モンゴル国立ラジオ・テレビ大学客員教授の宮田修氏は「(もし日馬富士が引退するようなことになったら)貴ノ岩はモンゴルに帰れない。帰ったら空港で石を投げられる」とコメント。

 日馬富士モンゴル国内では英雄であり、その人物を引退に追い込むような真似をする貴ノ岩氏は悪役にされているそうです。ファンの方が著名人を擁護したいという心情はとても理解できますが、被害者が悪役にされているという構図は悲しいものがありますね。

 このあたりはマスコミの影響も大きいそうですが、個人的には、相撲協会側の対応にも問題があるのではと思えてなりません。

 暴行があったことは誰もが認めている事実なのですから、まずそれをもって処罰を下すべきだったのではないでしょうか。誰に対する配慮なのか分かりませんが、その事実がありながら判断を遅らせたことで、立場の低い貴ノ岩氏へのバッシングが生まれたように思います。

 「賞は日をこえず、罰は面をめぐらさず」とは、2千年以上前の中国の文書にある言葉です。「面をめぐらさず」とは、「顔を動かすことなく、即座に処断を下す」という意味合いらしく、それは極端にしても一ヶ月近くも引き伸ばす理由はないと思います。

 すべてのことが明らかになった暁には、相撲協会側も自分たちの決断の遅さを反省し、しかるべき処罰を自らに下すべきではないでしょうか。