sangak’s diary

『ひるおび』を見て思うこと

日本相撲協会・理事会の中間報告

 

 昨日、日本相撲協会は理事会を開き、元横綱日馬富士の暴行問題について中間報告を公表し、協会として把握している暴行の経緯を明らかにしました。

 その席で、危機管理委員会・高野委員長は「日馬富士が注意したところ、貴ノ岩は『彼女からのメールです』と言った。日馬富士は、大横綱白鵬がいま言ったような説教のさなかに、スマホをいじったことに腹を立てると同時に、これまでかわいがってきた貴ノ岩ですので、なんでお前はそういう態度をとるんだと謝罪させようとして顔を殴った。そこで謝罪していれば、それ以上暴力は振るわれなかったと思われるが、貴ノ岩はそうせずに、にらみ返した上、謝罪しなかったため、日馬富士貴ノ岩に対し、謝れと言いながら平手で十数回殴り、さらにそばにあったカラオケのリモコンで頭を数回殴っている」という主旨の報告をされました。

 元裁判官・国際弁護士の八代英輝氏は「相当程度事実確認ができたといっているが、被害者である貴ノ岩氏の聞き取りはされておらず、日馬富士に対して有利な内容ばかり」と疑問を提したうえで、「殴ったことは事実なのだから、暴行事件の調査には影響しないでしょう」とコメント。

 さらに、落語家の立川志らく師匠は「なぜ被害者を責めて、加害者の肩をもつのか、これは異常ですよ。理解できない。記者会見が立派だという人までいる。暴力事件を起こして引退する人間が功労金をもらうなんて、芸能界ではありえないでしょう?」と憤りを示されました。

 

●何を守りたいのか

 

 12時過ぎからのコーナーでも、八代氏は、「謝罪していれば、それ以上暴力は振るわれなかったと思われる」という危機管理委員会の報告に対して、「これはただの主観。本来、報告とは事実を伝えるもの。委員会側の主観が入っている時点で信用に値しない。日馬富士を擁護し、貴ノ岩を貶めようという、ストーリーありきに思える」と痛烈な批判をされました。

 スポーツジャーナリストの二宮清純氏は、先日の言動で厳重注意を受けた白鵬氏について、「厳重注意を与えた人間の言葉を信用できるのか?」と言及。さらに白鳳氏の「貴乃花巡業部長のもとでは冬巡業に参加できない」と言う発言に対して、「これが通ってしまうようでは、彼のいうことがすべてまかり通ることになる。相撲協会はそんなことを容認するのか?」と発言。横綱に対して「ふさわしくない」と注意をしておきながら、その横綱の発言を絶対視する、協会のダブルスタンダードを批判されているように受け取りました。

 相撲協会側を擁護している方々は、「協会に報告しない貴乃花親方は理事としての責任を果たしていない」と批判されていて、貴乃花親方側に立つ方々の「協会がもみ消す可能性を心配をしているのでは?」という意見にも、「そんなことはない」と否定されておりました。しかし、このような一方的な「報告」をするような団体を、はたして信用してよいものなのでしょうか? 不祥事は今回に限った話ではないのにもかかわらずです。

 はたしてそれは、、「学術・技芸・慈善その他の公益に関する事業」として行政に認められた公益財団法人にふさわしい振る舞いといえるのでしょうか。