2016年の暴行事件も公表していなかった角界
●春日野部屋、傷害事件を公表せず 顔殴り、弟弟子に後遺症
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018012401001937.html
大相撲の春日野部屋に所属していた力士(23)が弟弟子(22)の顔を殴って傷害罪で起訴され、2016年6月に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定していたことが24日、関係者への取材で分かった。同年3月、日本相撲協会理事に就任した春日野親方(元関脇栃乃和歌)は事件の存在を公表していない。新たな不祥事が発覚したことで、元横綱日馬富士関暴行事件に揺れる角界の体質が改めて問われそうだ。
春日野親方は現在も相撲協会理事で、広報部長として情報発信も担っている。共同通信の取材に「(力士は)辞めてますから」と述べ、公表する必要はないとの考えを示した。
(以上、記事より抜粋)
本日の『バイキング』でもさっそくこの話題がとりあげられました。
事件のあと、弟弟子は顎の骨が折れていることがわかり、協会の診療所と春日野部屋が使う整体院へ言ったがよくならなず、自ら大学病院へいったところ手術が必要という診断結果に。
それだけでも驚くべきことですが、なんとその報告を受けた春日野親方は「勝手なことしやがって」と激怒したといいます。
タレントの薬丸裕英氏は「(子を持つ親として)こんなところに預けられない。だいたい、最初に整体院に連れていくのがおかしい。まずは病院でしょ?」と角界の時代錯誤な対応を非難。お笑いコンビ・フットボールアワーの岩尾望氏は「公益財団法人を外して、広域指定暴力団にしたほうが?」と皮肉り、スタジオの笑いを誘いました。
その後、春日野親方と記者の最新のやりとりが報告されました。
Q.報告はしたのか? A.「当たり前だ。一週間もしないうちに。当日ではなかったが」
Q.誰に報告したのか? A.「理事長と貴乃花管理部長」
Q.公表する動きはあったか? A.「そういう感じじゃなかったもんな。裁判で公になるし」
報告が当日ではなかったことにも呆れますが、それを悪びれたようすもなく語る異常さに、スタジオ内の誰もが呆れていました。
●相撲協会は隠蔽体質か?
さらにスタジオでは、2011年に春日野親方が弟子をゴルフクラブのグリップで殴打した件で、当時、親方の発した「確かにやりすぎたことは反省しています。ただし、死ぬほどのことはしていない。弟子とは親子関係だと思っているし愛情がある」というコメントが発表され、再びスタジオ内は騒然となりました。
タレントでキャスターのホラン千秋氏は「『死ぬ直前までなら何をやってもいい』と言ってるように思えますよね。まさかそんなことはないでしょけれども」と、春日野親方の粗暴な言葉遣いや倫理観の欠如を指摘。
タレントで同番組MCの坂上忍氏は「こうなってくると(日馬富士暴行事件後の貴乃花親方の一連の行動に)辻褄があってしまう」と主張。「このとき、相撲協会が暴行事件を公表していないのを貴ノ花親方が見ていたとしたら、『なんで協会に報告しないんだ』と批判されていたけれども、(この隠蔽の一件を知っていたら)協会に報告するわけがない」とばっさり。
国際弁護士・元裁判官の清原博氏も「そうですね。ここで隠蔽した事実を見ていたら、また同じことが起きると思ってしまうでしょう」と同調しました。
さて、またしても相撲協会に蔓延する暴力体質と隠蔽体質が明らかになったわけですが、これに対して角界はどのようなコメントを発するのでしょうか? とくに「相撲道は礼に始まって礼に終わると言われております」と断言し、「協会に隠蔽はない」と明言された日本相撲協会評議員会議長の池坊保子氏の対応には注目が集まりますね。
池坊氏が議長に就任されたのは2014年のことですので、すでに事件が起きたあとです。当然、隠蔽の事実を知っていたはずです。逆に、もし知らなかったとしたら、日本相撲協会評議員自体が無用の長物ということになります。そのような空虚な地位に置かれた人間が、礼を口にしていたとしたら笑止千万です。