sangak’s diary

「池の水ぜんぶ抜く」ロケスタッフが生き物を大量虐殺?

外来生物クライシス (小学館101新書)

池の水ぜんぶ抜く」ロケで在来魚が「大量死」 「専門家がいない」現場を参加者告発
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180314-00000006-jct-soci&p=1

 問題のイベントは、2018年2月18日に岐阜県笠松町で行われたもの。参加者の話によれば、現場では捕獲した魚を一時的に保管しておく容器が不足しており、酸欠などで死ぬ魚が続出する状況だったという。
(中略)
 なお、番組の放送では、今回のイベントによる作業で、岐阜県の準絶滅危惧種に指定されている在来魚「イトモロコ」358匹、環境省絶滅危惧種に指定する「トウカイコガタスジシマドジョウ」26匹などを「保護した」と伝えていた。
 しかし、先のブログで現場の状況を伝えたぎどら氏は取材に対し、番組側が「保護」したとして伝えた個体数は、「生存個体、死体すべて合わせた数です。正しくは保護ではなく捕獲した数になります」と答えた。
 また、魚の捕獲シーンで「捕獲作業は専門家の指導のもと行っています」というテロップが出た部分についても、「捕獲に参加した一般参加者は指導など受けていません。進行・スタッフ側の数がわずかでしたので、各参加者への指導をする余裕などありませんでした」と指摘していた。
(以上、記事より抜粋)

 自分もこの番組はわりと好きで、これまでに2,3度みたことがありますが、まさかこのような粗雑な作業をしているとは思っていませんでした。
 テレビの欺瞞というものを理解しているつもりでしたが、やはり「カメラに映ってないもの」を見落としてしまうのですね。

主催者「犠牲が出るのは当然」

イベントを主催した団体側は
●番組から求められたのは、参加者を集めることだけで、専門家や現場のスタッフ、業者は、番組側が手配するといっていた
●もともと今回の企画は、ヤゴを食べる外来種の駆除が目的で、ある程度の犠牲が出るのは仕方がない
と主張しているそうですが、

これも同ブログによれば、
●専門家など現場に存在せず、一般参加者が捕獲した生き物の選定を行っていた
●捕獲方法が乱暴であり、また捕獲した魚のきちんと保護しなかったために、不必要な犠牲が出ていた
とのことです。

テレビ局の責任は?

 記事によるとテレビ局側も事態を把握しているそうで、とくに反論がないということは、おそらくブログの記事が事実ということでよいのではないでしょうか。
 そうなると、番組の構成にいささか問題を感じます。
 百歩譲って「ある程度の犠牲が出るのは仕方ない」というスタンスであれば、それをきちんと視聴者に伝える義務があるのではありませんか?
 個人的には、捕獲用の容器不足やキレイな水の手配が遅れたことで、多くの生き物が犠牲になったというのは、「ある程度」に含まれて良いのかという疑問もあります。
 テレビ局側にはきちんと事実を検証し、番組の中で改善策もふまえて発表していただきたいと思います。ここで有耶無耶にしてしまっては、今後も同じことが繰り返されることになりますから。