sangak’s diary

【リアリティーショー騒動】坂上忍氏「番組の内容を真に受けた視聴者の責任」

坂上忍の女の人生めった斬り! !  激辛お悩み相談室

“強制わいせつ事件”も起きていた【テラスハウスの闇】
木村花さんを追い詰めた「過剰演出」と「悪魔の契約書」
(文春オンライン/時事ドットコムニュース)
https://www.jiji.com/jc/bunshun?id=38058

 女子プロレスラーの木村花さんが22歳の若さでこの世を去った。23日未明、東京・江東区にある自宅マンションの部屋で心肺停止の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁は自殺とみて調べている。
(中略)
 「週刊文春」(2014年6月5日号)では、同番組のディレクターらによる出演者へのセクハラやパワハラ、やらせ強要をスクープ。同年9月で番組はいったん終了した。
(中略)
米国では2004年から2016年のあいだにリアリティー番組の出演者20人以上が自殺したと報じられています。イギリスや韓国も同様の事態が起こっているそうです。いまや日本でもリアリティー番組は全盛と言えますが、メンタル面も含めた出演者のケアなどの対策を制作サイドが実施しているなんていう話は聞いたことがありません。
(以上、記事より抜粋)

SNSを規制していれば今回の事件は妨げられたのか?

 木村花氏の死亡後、SNS規制に関する声が高まっているようです。個人的には、事実無根の誹謗中傷に対する規制はぜひとも進めるべきだと思っておりますが、そのことと、この事件におけるマスメディアの論調にはいささかの乖離があるように思えます。
 例えば今日放送のフジテレビ「バイキング」内では、タレントで同番組MCの坂上忍氏を始め、出演者のマルチタレントの東国原英夫氏やお笑い芸人でコメンテーターの土田晃之氏が次のような主張をされていました。

いわく
「視聴者はもう少し番組を見るときの技術を持つべき。すべてをリアルだと受け止めるのは間違い。ナレーションが入っている時点でそれは編集されたもの。事実ではない」
「昭和の頃はテレビ局に苦情を伝えるにも『ハガキを書く』という手間があった。今は気軽に感想や不満を言えてしまう(だから、もっと規制を設けるべき)」
 といった主張です。
 まるですべての責任は視聴者にあり、そのように視聴者の感情を揺さぶりながら、放置していた番組制作側には一切の非がないかのような言い方です。これは果たして正しいことなのでしょうか?

●視聴者は編集で削られた部分を察するべきなのか?

 また同番組内では、「番組でヒール役を任される人ほど気遣いができる」(東国原氏)や「品川庄司だって収録ではものすごくしゃべってるけど、放映時にはカットされている」(土田氏)など、メディア側の「常識」をさも当然のように語っておりますが、そもそもその「常識」をこれまで視聴者に隠してきたのはあなた方ではないのでしょうか?
 番組を作る側は、編集箇所を明らかにせず、なにか事件や事故が起こってもその直接の責任者の名前は公表しない。にも関わらず、視聴者に対して、編集され削られた部分を想像力で補完するよう要求し、番組によって掻き立てられた感情を自己抑制するよう求めるというのは、あまりに身勝手な言い分に思えるのですがどうでしょうか?
 冒頭の記事でも触れているように、出演者のメンタルケアや番組放映後のフォローといったように、番組を作る側も、視聴者や出演者に対して相応の義務を負うべきではないのでしょうか?
 他人の感情を揺さぶることにばかり熱心で、その始末は他人に押し付けるというのは責任の放棄に聞こえます。

●番組制作側は他国での事件を把握していなかった?

 なお、本日の放送では、坂上氏の「二度とこういうことが起こってはいけない」という言葉で、同事件の話題が締めくくられました。
 不思議な話です。
 文春の記事にもあるように「こういこと」はすでに20件も起きております。まさか、番組を制作したフジテレビや、そこで働き、かつ番組側を擁護している坂上氏はそんな事も知らなかったのでしょうか? それとも知ったうえでほっかむりしているのでしょうか?
 ちなみに番組内では、海外の統計データを持ち出して、「ツイッターを匿名で利用する数は、海外では30%程度だが、日本では70%にも及ぶ。直接批判を浴びせる海外とは異なり、陰口を好む日本人の特徴」と、彼らのいう「陰湿な国民性」をあげつらっていました。
 視聴者の責任を追求する際には海外のデータを持ち出しておいて、自分たちの責任に関しては海外のデータを無視するというのはダブルスタンダードではありませんか?
 もしかしたら私が見逃しただけかもしれませんが、そうであるならこのような結論になるのは不自然だと思います。