sangak’s diary

【体操パワハラ問題】当事者が語るのは一面の見方

オトす技術‐カレもカノジョも上司もお客さんもみんな振り向く心理学

体操女子の宮川紗江に暴行行為「パワハラでない」と近く会見へ(livedoorNEWS)
http://news.livedoor.com/article/detail/15205552/

 体操女子の宮川紗江に対して暴力行為があったとし、速見佑斗元コーチが登録抹消処分を受けた問題で、宮川が近く記者会見を開いて事情を説明することになった。NHKニュースが報じた。
 速見元コーチは暴力行為を認めているというが、宮川は「パワハラされたとは感じていない」と訴え、速見元コーチから引き続き指導を受けたい意向を示しているという
(以上、記事より抜粋)

 「行き過ぎた指導」があったのは事実のようですが、当事者の宮川選手がパワハラを否定したことによって「当事者がパワハラと感じてないのであれば、それはパワハラではないのでは?」という意見があるようです。
 さらに重要なのは、宮川氏サイドからは「報道の独り歩き」についても指摘されてているようで、恣意的に誤情報が流されている危険性もあります。

 昨今、不当な圧力をかける運営団体の実態があちこちで暴露されていますが、体操業界でもこれと同じようなことが行われているのでしょうか。だとしたらとんでもないことです。

当事者の主張が全て正しいと思うのは危険

 一方で考えなければいけないのは、選手とコーチという関係は、つねに清廉なものではないということです。他者が介入しずらい関係だからこそ、現実にパワハラやセクハラを行う者もいれば、こうした関係を経て恋愛に発展するカップルもいるわけです。
 記事によれば、宮川選手は小学校5年生の頃から速見元コーチの指導を受け、現在は18歳ということ。一般的な生徒と教師以上に長い交流関係があったわけです。そこには一言では説明できない絆が生まれていることでしょう。
 本日放送のフジテレビ『グッディ』では、ニュースキャスターの安藤優子氏は「体操は身体にふれる競技。異性のコーチを突然受け入れるのは生理的に難しい」と、体操競技における指導は一般のスポーツとは違うことを強調し、マルチタレントの高橋克実氏も「宮川選手のことを一つも考えていない」と、宮川氏のコーチに対する個人的な感情を尊重すべきと主張されています。
 だとするなら、宮川選手個人の主観的な意見をそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険かもしれません。例えば、DV夫に虐げられている妻が夫を擁護するのを聞いて真に受ける人はいないと思います。もしかしたらそれと似たようなことが起きている可能性もあるのではないでしょうか。
 また同番組では「選手の家族も承知していた」ことを免罪符のように伝えていますが、これも別の見方をすれば家族ぐるみで取り込まれていると勘ぐることは可能です。
 同番組の出演者たちは宮川選手の言い分を素直に受けいれ、日本体操協会に対する批判一色といった感じですが、まだ真相は明らかになっていません。報道を名乗るのであれば、もう少し中立な視点を持っていただきたいと思います。